仏教豆知識
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焼香

 焼香のさい、香をつまんだ手を頭の所まであげておしいただく人を見かけることがあります。
 この行為は、一見ていねいなように見えますが、その反面、何らかのオマジナイや祈願の行為とも受けとられかねません。

 そもそも焼香とは、清浄な香りで仏前を荘厳する伝統的な作法です。
またその香りが誰れ彼れの区別なく隅々まで行き渡るさまは、仏さまの大きな慈悲の心をあらわしているともいわれます。
 仏さまのお慈悲を讃え、芳しい香りをお供えするという本来の意味からは、何度も香を香炉にくべたり、おしいただいたりする必要はありません。

 各宗派によって焼香の作法は異なりますが、浄土真宗(本願寺派)では以下のように行います。
 立って行う場合、焼香卓の二、三歩手前でご本尊に一礼し、前に進んで香を右手でつまみ、おしいただかずにそのまま香炉へくべます。
これを一回だけ行い、合掌・念仏・礼拝したのち、二、三歩さがり一礼して焼香を終えます。(座って行う場合もこれに準じます。)

  なお、ご門徒の方が、他の宗旨の葬儀や法事に参列した場合も、上記の作法で焼香するようにしましょう。

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