四苦八苦と八正道
人生では生老病死(しょうろうびょうし)の四苦の他に、まだ四つの苦があります。
愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)といわれます。
この四つと前の四苦を合わせて、四苦八苦と呼んでいます
愛別離苦とは、愛する人と別れる苦しみ。
怨憎会苦は、怨み憎む者とこの世で会わなければならぬ苦しみ。
求不得苦は、欲しいものが手に入らない苦しみ。
五蘊盛苦は、人間の体や心の欲望が適えられない苦しみです。
この八苦は、生きているかぎりついて廻り、この苦から逃れるには、仏法僧(ぶっぽうそう)の三宝(さんぼう)に帰依(きえ)して、八正道(はっしょうどう)を実践するしかないと仏教は教えています。
八正道とは、お釈迦さまの最初の説法において説かれたとされる、修行の基本となる八種の実践徳目です。
それは、正見(正しい見方)、正思(正しい考え方)、正語(正しい言葉)、正業(正しい行い)、正命(正しい生活)、正精進(正しい努力)、正念(正しい意識)、正定(正しい精神の安定)の八つです。