2月の法話
『観世音菩薩はどこに?』--------------------------------
観音経の中で一番大事なのは、是故須常念(ぜこしゅうじょうねん)の部分『須く(すべからく)常に念ずべし』がキーワドでございます。
観世音菩薩様はどこにいらっしゃるかと申しますと、皆様の本当の心、憎いとか可愛いとかを感じる心ではなく、本心・本性の中に観世音菩薩様はおられます。
それをこういう所でお参りする事で、自分の中の観世音菩薩様を呼び起こすという事なのですね。
ですからいつでも時間があれば、白隠禅師は一日に何千回も読めと言っておりますが、『南無観世音菩薩』などお経を唱えると自分の中の観世音菩薩様を生き生きと感じる事が出来ます。
観世音菩薩様を外に求めるのではなく、自分の中に求める。自分の本当の姿が観世音菩薩様なのだと思うのが大切な事です。
お経を読む時は『身 口 意』(しんくい)、私たちが行動する時は身(体)の動きか、口(言)の動きか心の動きか、意(心)か、この3つが働きますがこの全てを一つにしてお経を読む事が大切です。
全身で雑念を交えずに姿勢を正しくして、目でお経の文字を見て、口で唱える。
一字一句文字を見て、どのような意味かを感じながら全身全霊で唱えるのが読経です。
次回よりお経を読む時、またはふとした時に『南無観世音菩薩』を唱えてみるなど お話しさせて頂いた事を思い出してみて下さい。 きっと今まで以上に観世音菩薩様を感じる事が出来ると思いますので。
以上で2月の法要を終わりにさせて頂きます。