2023年 4月の法話

『お護摩の火に想いを込める』

本日は護摩供養ということで、皆様お参り頂きまして有難うございます。今日は最近になく、お護摩の火が良く燃え上がりました。良いことがあるかなと密かに思っております。

ご覧になられてお分かりの通り、火は真っ直ぐ上に登っていきます。煙も真っ直ぐに上に登っていきます。その火の中に観音様へのお供えとして五穀(お米や大豆、あずき等)をお供えしました。そして火となり煙となって、どんどんどん天高く登っていきます。同時に皆様の想いや願いも護摩火の中に込められて天高く登り、天井の世界に届いていきます。

このお護摩と言いますのは、いわゆる蜜教の中心的な法要です。そしてこの火が仏様へお供えをする一番のものになります。ですからこのお護摩の火というのは普通の家庭で煮炊きするコンロの火とは違いまして非常に浄らかなものであります。そしてこの浄らかな火の中に我々の想いや願いを込められ、観音様の手元に届きます。そして我々が観音様の元に願いや想いが届いたかどうかを考えるよりも観音様が我々を一人一人見てくださっております。我々一人一人、皆顔や形が違います。その違いは観音様が分かってくださっています。従いまして、我々それぞれの想いや願いをちゃんと受け止めてくださいます。

春を迎えようやく寒さも落ち着いて一段落する時に、お護摩の火にあたって、また今年の終わりに向け皆様共々無事に元気で暮らしていけるようしっかりと観音様にお願いさせていただきました。どうぞ皆様ご安心してください。 4月の月例祭は護摩供養を努めさせて頂きました。また来月の大祭も皆様共々盛大にお迎えしたいと思います。

以上を持ちまして、4月の法要を終わりにさせていただきます。