2019年 10月の法話
『伝統』
10月22日は天皇即位礼正殿の儀が執り行われ、日本の伝統を感じることができました。天皇、皇后両陛下がお召しになられたご装束も素晴らしかったですね。
伝統というのは一朝一夕にしてはできないものです。何百年、何千年という積み重ねがあってこそのものです。
画家さんが絵を描くとき、最初の筆入れに大変な集中力を必要とするそうです。思いつきで筆をいれるのではなく、何十回何百回と訓練をした上ですっと筆を入れることができると聞いたことがあります。
これは先ほど話した伝統と通ずるものがあると思います。
観音様の世界にも同じことが言えると思います。
何気なしにお参りをしても、1回1回のお参りの積み重ねが観音様に通じる大きなものになっていくのです。そして観音様のお力をいただくことができるのです。
これらのように継続することで力が沸いてくるのだなと、即位の儀を見ていて強く感じました。
この度、台風19号でお亡くなりになれた方々のご冥福をお祈りすると共に、ご遺族の皆さまに謹んでお悔やみ申し上げます。
また、被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
以上で10月の法話を終わりにさせていただきます。