2022年 7月の法話

『観音様のお姿』

コロナの感染が急拡大してきました。この先も心配な出来事がございますが、7月が終わるともう8月。お盆時期となります。

昔からお盆の話となりますと、一般的にはご先祖様が帰ってくるということになっております。皆さんのご先祖様は一体どのあたりにいるのだろうと中には考える人がおり、「今うちのご先祖様はどこにいますか。」質問をいただきます。

あなたのお家のご先祖様は一括りにしていますが、いっぱいいます。大変な数なのです。日本中集めると相当な数になります。しかしこの大宇宙を考えてみてください。この大宇宙の中に比べたらそんなご先祖様の数はたかが知れたものですよ。それにご先祖様というのは別名で、実は仏様になっています。仏様というのは言うまでもなく我々を助け導く存在ですので、必ず我々が見えるところにおります。詳しい場所は私に分かりませんがとお答えしています。

同じように観音様もいつも我々のことをどこかで見てくださっております。よく観音様のお姿が変化をして33の姿を持っていると言います。特に皆さんと一緒にお唱えした観音経の中には観音様は自分が願っている、欲している姿で我々の前に現れるといいます。我々が欲しているという時は我々が縋りたい、助けてほしい、手を貸してほしいという時の心境です。例えば地獄で仏に会ったようと言いますが、その時自分を助けてくれた人は人間の形をした観音様ということになります。それは命云々ではなく、もっと小さなことや些細なことでありがたいなと思った時、実は相手は観音様に変化した姿だったという風に考えることができます。

お盆を迎えてご先祖様と一年に一度お会いするわけですが、常にご先祖様は我々を待っている。観音様と同じであるということをお話しさせて頂き、7月の法要を終わりにさせていただきます。