2015年 8月の法話
観音様の“気”
思い切って声を出しお経を読むと体が熱くなります。また声を出した分、体の中に観音様の“気”が入ってくる感じが致します。普段何気なく私たちはお経をお唱えしているのですが、このお経の力はなかなか目には見えません。しかし我々を包み込む大きな力となって守り助けてくれています。
般若心経の中にもありますように、眼・耳・鼻・舌・身・意の六つの感覚がございますが、その内の五つである、見る(眼)、聞く(耳)、嗅ぐ(鼻)、味わう(舌)、触る(身)の内、眼以外の4つの感覚が常に働いております。今皆様が座っている間も、その4つの感覚は動いています。ですから我々は目に見えない所で色々なものを受けているわけでございます。
こうして皆様と一緒にお経をお唱え出来ますと、皆様の気持ちが私の背中にぶつかって反射しているようで、そういう想いでいつもお経を読んでおります。
前もお話しましたように、あまりギブアンドテイクという事は考えずに、ひたすらお経を唱え、手を合わすその姿勢が一番尊いわけでございます。その結果我々は、言い方を変えますと観音様によって生かされているという事が実感出来るのではないかと思います。
次回の9月の大祭まで、まだ暑い日が続くと思いますので、皆様どうぞご自愛下さい。
以上で8月の月例祭の法要とさせて頂きます。