2025年 4月の法話
『花祭り』4月8日はお釈迦様のお誕生日です。お釈迦さまがこの世に生まれる目的は全ての人を救うため、そのためにお釈迦さまは生まれたと言われています。
和讃の中に「卯月八日の朝方に。」とあります。10月10日が経った後、4月8日の朝方にルンビニ園にてお釈迦様は誕生されました。 お釈迦さまが生まれたらすぐにその足で7歩歩いたと言います。歩いた後、右の手で天を指し左の手で地を指して言った言葉が【天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)】という言葉です。天が上にも下にも仏は我一人と言っておられます。
「甘露の雨を注ぎつつ」とありますが、これはお釈迦様が誕生して今では甘露の雨が甘茶になるわけです。沐浴のように甘茶を小さいお釈迦様にかけてお祝いをしました。
そして成長されてから、お釈迦さまは仙人のお弟子になりましてそこで厳しい修行をされます。
「時は三十路の年の冬、師走八日の暁に明星出でし頃合いに豁燃大悟(かつねんたいご)したまえり」30歳の冬12月8日お釈迦様が座禅をしておられ、明けの明星を眺めていて悟りを開いた瞬間でございます。悪魔がいろいろと試してきましたが、動ずることなく悪魔も退散していきます。
沙羅双樹(さらそうじゅ)の花の下とよく言いますが、40年の間一生懸命教えを説いてくださり、亡くなったのは沙羅双樹の下で亡くなったといわれております。
お釈迦様が亡くなった後、次の仏様が出現するわけです。これが弥勒菩薩という仏様です。その間が二仏の中間ということになります。中間に生まれた我々は、生まれて仏に会わざりきということで仏に会うことがなかなかできない。できないけれども、「仏の遺教経(ゆいきょうぎょう)の今尚世間に止まれば」仏様は亡くなったけれども、お釈迦様の残してくださった教えが我々には残っている。これをしっかりと大事にすることが信仰になるということになります。 インドの国立の博物館へ行きますと、ちゃんとお釈迦さまのお骨が残っております。皆さんもご縁があれば是非行ってみてください。
以上を持ちまして、4月の法要を終わりにさせていただきます。