2024年 11月の法話
『善知識の結びつき』今日も皆さんの読経の声が響き渡りました。私も後ろからどんどん背中を叩かれる気がいたしました。
我々が一緒にお経を読む、この声は必ず広がっていきます。あっちこっちでこのお経を仏様が聞いているのではないかなとしみじみ思います。ですから仏様は、熱海のあそこで真剣にお経を読んでいる者たちがいる。これは見守らなければ、という気になってくださることは間違いありません。
それともう一つ、このお経を共に読む・お経を共に書く・お経を共に保つ、この人々の輪を仏教では善知識と言います。この善知識の集まりというのは非常に力を持った組織になります。但し、この信仰が強すぎて過激な方向に流れてしまうケースも今までの歴史では無きにしも非ずでございます。
そしてこの善知識というのは我々が思う以上に強い引力で結ばれています。ですから共にお経を読んでいる皆さんの結びつきというのは、非常に我々には分からないほど強いものがあり、皆さんは強い仲間であるということを仏様が証明してくださいます。
そして皆さんが今日もし、良かったなと思ったことがあれば、これはこうして我々がお経をみんなでお唱えした功徳なのだとお受け取りいただければ大変ありがたいと思います。そして良かったというのは功徳でもあり、かつ、観音様のおかげというふうにお考えいただければ、この先我々は常に観音様に見守られているなと実感が湧いてくると信じます。
以上を持ちまして、11月の法要を終わりにさせていただきます。