2019年 6月の法話
『小泉元総理のお話を聞いて』 一週間前に研修会があって箱根までまいりました。その研修会の講師の方のお一人が小泉元総理でして、勉強になるいいお話を色々と聞かせてくださいました。
その中で特に印象に残ったお話をさせていただきます。東日本大震災の時にアメリカ軍が友達作戦といって協力してくれたのですが、あの時2000人ほどのアメリカ軍の方が被曝されてしまったそうです。中には亡くなった方もいて、まだ後遺症に悩んでいる方も沢山おられるそうです。
それでそういう方達が、今訴訟を起こしているのですね。
その訴えている相手は、アメリカ軍でも日本でもなく、東京電力だそうです。理由は、東京電力が放射能の情報を正確に出してくれなかったから、自分達はしっかりした装備をしないまま現地に行って被曝してしまったという事です。
この話を聞きまして、胸が痛みましたね。それで思うのは、
世の中インターネットやテレビでニュースは色々と流れているのですが、その内容によっては我々の耳に届かない事もあるのだなという事です。これは本当に勉強になりました。
小泉元総理は「君主は豹変する」と仰っていました。一概に変わるという事は悪ではなく、良い方に変わるならこれは是非変わってもらいたいわけです。
確かに仏教の中でも諸行無常という大事な事がありますが、いつまでも同じままでは絶対にいかないものです。ですから、我々が今日1日、また明日の1日も多少変化が起きればそれは素晴らしい事です。その変化を目指すのではなく、我々が暮らしている中で自然に変化をしていく事がいいですね。
同じように、観音様に対する気持ちが自然と変化していくという事が大変ありがたいなと思います。
これから梅雨が終わって暑い夏が始まります。ですから皆様も夏に備えて英気だけは養っていただければと思います。
以上で6月の法要を終わりにさせていただきます。