2019年 4月の法話
『顕教と密教』 お護摩の火が燃え盛っており、皆様の想いを天高く運んでくださいます。炎の形には同じ形はほぼありません。全て動いています。この動きは仏教で言うところの諸行無常という事にも繋がってまいります。
お護摩はこの観音様では毎年4月23日に行いますのと、納めの観音様の12月18日でございます。納めの観音様は来るべき新しい年を無事に迎えられますようにという願いを込めてさせていただいておりますが、この4月のお護摩は皆様も体調を崩しやすい時期でございますので、身体を健康に保ってどうぞまた来月も観音様のお参りにお越しいただけるようにと強く念じております。この護摩と言うのは仏教の中では密教という教えに入ります。秘密の「密」ですね、では何が秘密なのかと一言で説明するのは難しいのですが、皆様もお唱えするお経は誰でも見える、誰でも読めるという教えです。それを顕教(けんぎょう)というのでが、密教の教えの場合は、口から口へ、師匠から弟子へといういように、しかも言葉ではなく心で伝えているというのが一番重要な部分になります。ですので、密教の方は皆さんへ私から伝達する事ができないのです。できない代わりに今日のようにお護摩を通して密教の真髄をお伝えしております。密教の真髄は即身成仏。この身そのまま仏になる。言ってみれば、亡くなられてから仏になるのではなく、今の自分が仏になる。それが密教の真髄でございます。したがいまして、今日はこの密教のパワーを受けて皆様もまた健康で過ごせると思いますので、ご安心ください。
それでは今日はお護摩と言う事で4月の月例祭をさせて頂きました。
ありがとうございました。