2020年 10月の法話

『願いを成就』

みなさんご存知の通りコロナウイルスの感染拡大がとまりません。
コロナウイルス退散ということで、各地でお祈りやご祈祷がされています。
少し前のお話ですが、京都の北野天満宮で神職が比叡山延暦寺の僧侶と一緒に疫病退散などを願うご祈祷をされました。普段、神社とお寺が一緒にという事はないのですが、この状況だからこそ特別に一緒にご祈祷をされたのでしょう。
明治以降、神も仏も別々の道になってしまっていますが、本来は神も仏も一緒にやっていました。
各地でコロナ退散のご祈祷をされていますが、我々含め皆さまも普段一人一人が観音様にお願いをしていることと思われます。
仏教では3つの力が1つになった時に願いは成就すると言われています。
1つ目は、以我功徳力(いがくどくりき)。自分自身が努力すること。精進すること。
2つ目は、及以法界力(ぎゅういほうかいりき)。自然に沿った無理のないやり方をすること。自分の体を壊してまでやるのは元も子もない。
3つ目は、如来加持力(にょらいかじりき)といいまして、人事を尽くして天命を待つこと。
従って自然の法則にのっとって努力した後は、仏様の力に頼るということです。その3つの力が合わさって願いが成就します。
本日皆さまとお経をお唱えすることができて、本当にうれしい思いです。本日お唱えした観音経、般若心経、自我偈(じがげ)というお経はパワーを持っているお経です。この3つをお唱えしたことで、皆さまの中に力が湧いてくださると信じております。
以上で10月の法話を終わりにさせていただきます。